(この記事は管理人の主観で書いています。正しくない可能性があります。ご了承の上、お読み下さい。)
何度か書いたのですが、以前埼玉県に約7年間住んでいました。埼玉と言っても、大宮のような都市部ではなく、更に北部の地域です。
エリア全体としては人口も少なく、交通の便はすこぶる悪く、ショッピングモールの付近だけ人工的に栄えており、それ以外は畑という土地でした。
勤めていた食品商社の指示で埼玉に行ったのですが、代わりに家賃・光熱費会社負担のマンションを提供される事になります。
生産工場が現地にあり、新規物流センターと受注システムの立ち上げの為でした。
東京に出るには2-3時間はかかるものの、会社は歩いていける距離で、大手スーパーもファーストフード店も揃っており問題なく生活できました。
暮らし始めて、朝ゴミを出そうと、地域のゴミ捨て場を確認して、ゴミを出そうとしたんですね。
すると、地域のおじいさんが立って番をしており、ゴミを出そうとすると『あなたはどこの誰だ?』と聞いてきました。
『そこの●●マンションに越してきました者です』と言うと、『ここにゴミを出してはならない』という事でした。
都内に住んでいた時は、そんな事を言われた事は無く、面食らいました。
『ここにゴミ捨て場があるのに、出してはいけないんですか?』と押し問答になりました。
話を聞くと・・要するに『ゴミ捨て場は町内会のものである。町内会会費を払い、祭りやイベントに参加しなくてはならない。氏子にも寄付が必要。それが嫌なら市のごみ焼却場へ自分で持っていけ』という事でした。
『では市の焼却場はどこですか』と聞くと『5-6キロ先にある』と言います。
『ゴミを出すたびに5キロ先の焼却場に持って行けと言うのは無理でしょう』と言っても、『ここは絶対使わせない』の一点張りです。
その日はゴミを家に持ち帰りましたが、そのおじいさんはマンションのドアの前まで付いてきて、私の名前と住所を確認したようでした。
同じマンションに住む同僚に聞くと、『あの人達はゴミの中身まで確認して町内会に入っていないと、ゴミを自宅まで運んで拒否する。だから会社に頼んで、会社でゴミを捨てさせてもらっていた』という事でした。
『そんな馬鹿な話はない。ゴミ回収は税金と引き換えに受けられるインフラでしょう』と言っても、『町内会の力が強く無理だと思うよ』と言われます。
さっそく市役所に連絡して仔細を放すと『それはゴミ捨て場に捨ててもらって問題ない』との回答を受けましたので、捨てに行く事にしました。
捨てに行くと、当然町内会のおじいさんが立っていて、ゴミ捨てを力づくでも防ぐという姿勢です。
『市役所から了解得ました』と言っても『そんな事は町内会が認めない。絶対捨てさせない。そんな態度ではここには住めない』との事でした。
私も引かない人間ですので、もう『ゴミを出す権利がある』『いや余所者には使わせない』の大バトルです♪
『東京でそんなこと言われたこと無い。市役所もいいと言ってる』『ここは埼玉だ。他所の土地の決まりは知らん。市役所は関係ない』とずっと喧嘩です。
市役所からゴミを出していいと言われたので無理やり出して帰りましたが、すぐに来客です。
ドアを開けると町内会のおじいさんと警察官で、私は犯罪者として通報されたようです。
ここでも更にバトル再開で『決まりを破った。逮捕しろ』というおじいさんと、『市役所から了解取った。税金は納めてるのだからインフラを受ける権利がある』という私の両方を、警察官がなだめます。
困り果てた警察官から『町内会に入れませんか』と言われ、私が『そうするとここでは、ゴミを出すのに2段階の経費がかかると言うのが市の公式見解ですか』と言うと『いやそれは・・』と警察官。
そのおじいさんが『町内会費だけでなくイベントや夜回りの当番もある。氏子の神社への寄付も条件だ』と言い始め、私も『それはやりたい人がやればいい話で、私はやりません。無理強いするな』と喧嘩再開。
『ここに住めないようにしてやる』『おぅ、やれるもんならやってみやがれ』まで悪化したところで、マンション管理の不動産屋が登場。
結局は不動産屋の『マンションでゴミを出せないと言う住人もいるから、マンションでゴミ捨て場を市役所に申請します』となりました。
その後、多少の嫌がらせはあったもののゴミを捨てられるようになりました。
さて、悪いのは・・というより無理を言ったのは、私でしょうか?それとも町内会のおじいさんでしょうか?
町内会の起源は、戦争当時の隣組だと言います。戦時ですから全員参加が決まりで、嫌でも参加しなくてはならない時代があったと思います。
最近では加入率は20パー程度で、町内会自体が無くなった地域も多いと言います。
地域の結びつきの強いエリアの方は『それはブログ主が悪い。自分勝手だ』と言うかもしれませんし、都心部の方なら『そういうシステムが今もあるのか』と言うかもしれません。
こういった構造は、公立学校のPTAなどにも見られますね。学校は任意と言ってもPTAは強制参加と言い、従わないなら村八分だと言う。
同調圧力とも見えますし、ムラ社会のようにも見えます。
意外と都心部のタワーマンションでも同様の事はあり、建蔽率の為に公園を作ると『住民以外使わせるな。通り抜けも許さん』みたいな事はあるようです。
都心部の良い所は何万人に囲まれていても干渉が皆無のところ、田舎の良い所は結びつきが強いところ。おそらく、どちらも一長一短。
ハブられるのが怖くて嫌でも参加するか、それともハブられても気にしない神経の太さがあるか。
皆さんは、どちらの意見を支持しますか。
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