(この記事は管理人の主観で書いています。正しくない可能性があります。ご了承の上、お読み下さい。)
今日の記事は、尖閣についてです。中国船の領海侵犯について、政府の強い対応を求める声が保守系のサイトにはあります。
しかし、現実には日本人全体から見れば、ほんの一部と思います。
そんな事は無い・・と怒る方もいると思いますが、国民の総意として『中国船を打ち払え』には達していないと思います。
例えば・・街に出て歩いているサラリーマンや子育てママや学生に対し、地図を見せて『尖閣諸島はどこですか?』と質問したら、ほぼ正確に尖閣を指し示せる人は、おそらく3割以下と思います。下手すれば2割を割るでしょう。
どこにあるのかわからない島の為に、中国とぶつかる覚悟がありますか・・と聞いても、強い支持は得られないでしょう。
だからこそ先の都知事選でも『一体どこの国が日本を攻めると言うのか』と言い放った民進・共産候補の鳥越氏が100万票を超える多くの票を得て、参院選でも東北や沖縄で自民が敗れた訳です。
その一因は多くの日本人にとって、尖閣諸島が『たぶん南の方、沖縄の近くにある島』程度の認識しか無いからだと思います。
例えるなら『同じ町内に住んでいるけど、どこかは知らない。名前は聞いたことがある』程度の認識だと思います。
同じ町に住んではいるが、顔は知らない住民程度の認識です。
これが『尖閣はどこですか』と質問して、『沖縄の宮古島と台湾に近いココです』と答えられるようになって、初めて、尖閣諸島という住人の顔が見える状態になると思います。
そこで初めて『同じ町に住む知らない人』ではなく『2丁目に住んでいる山田さん』という顔も家族も知っている人物になる。
そして、『知らない誰かの家に空き巣が入った』ではなく、『2丁目の山田さんの家に空き巣が入った』という身に迫る危険に変わると思います。
『同じ町に住む知らない人』程度の認識だから、鳥越氏の言うように『一体どこの国が日本を攻めると言うのか』というような意見になるのであって、『2丁目の山田さんの家』のような顔の見える存在なら鳥越氏のような意見は支持されなくなると思います。
その為には日本人が『山田さん(尖閣諸島)の家はここで、空き巣のせいで、住民(日本の漁師)が仕事が出来ず困っている』という事を、周知しなければならないのですが、これを政府は怠ってきました。
今から教育に組み込めたとしても、時間がかかり、間に合いません。
尖閣での領海侵犯について『中国船を沈めればいい』という意見や、『機雷を撒け』という意見があります。
警察力の行使として海保がある程度は実行できるでしょう。しかし、反撃によっては海保職員の殉職と言う事もありえます。
機雷を撒くにしても海保には不可能でしょうから、海自が出て機雷を撒けば、これは軍事行動になり、民進・共産などは『戦争行為だ』と一斉に攻勢に出て、左翼も裁判を連発し、左派マスコミも批判するでしょう。
そういった事態になる前に尖閣を『2丁目の山田さん』的な顔の見える存在にしなくてはならないと思います。
教育の場での徹底は必要ですが、今からでは時間も掛かります。
安倍首相は、NHKや民放全局を使い、尖閣と中国と日本の基本方針についての特別番組を制作放送すべきと思います。
尖閣が日本の領土であると言う認識と根拠、中国が段階的に侵攻している事実、中国は選挙を行わない共産国家でありチベット・ウイグル・南沙諸島で何が起きているかという事実、国土を守る為に中国が領海侵犯を行った際の日本の行動を時間を掛けて解説するのが望ましいと思います。
尖閣で漁を行う漁師の皆さんによる現状報告や、可能なら駐日アメリカ大使や在日米軍指揮官などの同席も望ましいと思います。
日本としては軍事的オプションを取りたくないが必要なら取らざるを得ない事、軍事的な紛争を避けるために、在中の日本人の退去、ビザ緩和の停止、日中交流の一時停止などを検討する事などの説明をしてもいいでしょう。
首相の執務室から国民に対して『どこかの誰かが困っている』のではなく、『日本の国土と国民が危機にあり、場合によっては断固たる処置を取り、その覚悟と支持を国民に求める』と説明すればいいと思います。
中国は当然反発し、国内の左派マスコミも反発し、TBSや朝日新聞は反対キャンペーンを張ると思いますが、日本が毅然とした意思を国内外に発表するメリットもあると思います。
また中国が何をされたくないか・・を良く観察し、チベット・ウイグル政策への非難、台湾との関係改善と中台外交の模索や、南沙諸島パトロールへの自衛隊の参加などを匂わせてもいいでしょう。
尖閣で強行策を取る前段階として、まずは強行策を国民が認める世論作りが下地として必要と思います。
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